
ご相談の病名/症状
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膵臓がん(ステージ4)、肝転移、腹水、腹痛、肝機能数値上昇、炎症所見の上昇
これまでの経緯・症状
80歳の女性。腹部の張りと痛みを主訴に受診したところ、膵臓がん(ステージ4)および肝臓への転移が確認されました。初回の抗がん剤治療後、肝機能への負担が懸念され、病院の治療と併行して何か支えになることができないかと当薬舗にご相談に至る。
【その他、患者様が感じている症状】
- お腹の張り(腹水)
- 食欲の低下
- 気力の低下
- 尿量の減少
患者様の症状に対する漢方のご提案内容
肝転移の影響で肝機能や炎症の指標が高値であったことを踏まえ、以下のような方向性で漢方をご提案しました。
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肝機能のサポート:肝細胞の代謝機能を守る
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炎症の緩和:体内の慢性的な炎症に働きかける漢方薬
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利水作用:腹部の張りの一因となる体内水分の滞留を考慮し、余分な水分の代謝を促す
これらを患者様の体力や食欲の状況に応じて、慎重に組み合わせていきました。
漢方の利用後の経過と数値の推移
漢方服用から約1か月で、患者様より「お腹の張りが軽くなった」「尿の量が増えてきた」「食欲が少しずつ戻ってきた」とのご報告をいただきました。また、血液検査上でも肝機能数値や炎症所見の改善が見られました。
※数値の詳細は非公開ですが、AST、ALT、CRPなどの指標において低下傾向が見られました。
漢方を始めて変化を感じられた期間
約30日後、体調の変化を実感され、食事量の増加や気力の回復が見られました。
担当者の解説
膵臓がんと肝転移を併発されている方の体調サポートは、非常に繊細な配慮が求められます。本症例では、抗がん剤による肝機能への負担を考慮しながら、肝細胞の代謝支援・炎症制御・利水作用を目的とした漢方薬を段階的に組み合わせました。
腹水の蓄積は、肝機能やアルブミン濃度、血流動態の変化などが複合的に関与します。漢方では、こうした多因子的な背景に対し、「肝鬱化熱」「湿熱内蘊」「脾腎陽虚」などの状態を捉え、体のバランスを整えることで穏やかな体調維持を目指します。
ご本人の実感としても「張りが減った」「尿が出るようになった」「食欲が出てきた」との声があり、病院治療との併用を前向きに続けていく意向を示しておられます。今後も慎重に経過を見守りながらサポートを続けてまいります。
※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。


