
ご相談の病名/症状
- 肺がん(数年前に診断)
- 胸水貯留
- 咳、息苦しさ
これまでの経緯・症状
80代の男性で、数年前に肺がんと診断され、抗がん剤治療を行ってきました。1ヵ月ほど前から胸水が溜まり始め、胸の重苦しさや咳、息苦しさが顕著になり、日常生活に支障が出るようになる。
以上の状態により漢方相談に至る。
【その他、患者様が感じている症状】
- 胸の圧迫感や息苦しさ
- 動作時の疲労感
- 咳き込みに伴う体力消耗
患者様の症状に対する漢方のご提案内容
全身状態を総合的に評価し、主に以下の漢方ご提案。
ご提案内容
炎症の緩和
腫瘍からくる炎症を抑えることで胸水のコントロールを目指す。
心機能をサポートし、水分循環を高める
水分の停滞を減らし、胸水の過剰貯留を防ぎやすくする狙い。
咳や息苦しさの緩和
気道の負担を減らすことで呼吸を楽にし、体力の回復を促す。
漢方の利用後の経過と数値の推移
項目 | 数値 | 単位 |
ALB(アルブミン) | 3.7 | g/dL |
BUN(尿素窒素) | 21 | mg/dL |
Cre(クレアチニン) | 1.31 | mg/dL |
CRP(炎症指標) | 0.85 | mg/dL |
※漢方服用後の具体的数値は未記載。
症状緩和が確認されており、今後の定期検査で数値変化を確認予定。
漢方を始めて変化を感じられた期間
- 約2週間で、胸の軽さや咳の減少などの改善が実感できた。
担当者の解説
肺がんやその周辺組織の炎症がきっかけで胸水が過剰に溜まり、咳や息苦しさを訴えるケースは珍しくありません。本症例では、漢方の炎症緩和作用により胸水の貯留を抑え、心機能を補って水分循環を促進することで、胸の圧迫感や咳を軽減できたと考えられます。咳が落ち着くと呼吸が楽になり、体力も徐々に回復しやすくなります。今後も定期的に血液検査を行いながら漢方を継続し、肺がんの病状や日常生活の質(QOL)を支えることが期待されます。
※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。