89歳男性/摘出後の片腎・クレアチニン上昇に不安を感じたご相談事例

 

ご相談の病名/症状

 

  • 前立腺癌、膀胱・腎臓・尿管摘出後の片腎状態

  • 高血圧

  • クレアチニン値の上昇、eGFR低下

 

これまでの経緯・症状

 

89歳男性。4年前に膀胱、右腎、右尿管を摘出し、片腎での生活を続けている。前立腺がんの既往があり、また高血圧も併発している中、定期的な血液検査で腎機能の指標であるクレアチニン(CRE)値の上昇が指摘され、今後の状態悪化を心配されて当薬舗にご相談があった。自覚症状としては、むくみ・かゆみなどの明確な異常は見られなかった。

【初回の血液データ】
BUN:47
UA:4.3
CRE:2.86
AST:18
ALT:12
eGFR:17

 

【その他、患者様が感じている症状】

 

自覚症状としては特に目立った異常はないが、体調の変動を気にされている様子だった。

 

患者様の症状に対する漢方のご提案内容

 

全身状態を総合的に評価し、主に以下の漢方ご提案。

 

ご提案内容
  • 血液浄化と解毒をサポートする組み合わせ

  • 血流循環の改善と血管への負担軽減

  • 腎臓機能に配慮した穏やかな代謝サポート

  • 片腎状態と高血圧の背景を考慮し、循環系と腎の連携維持を目的とした構成

 

漢方の利用後の経過と数値の推移

 

服用開始から3ヶ月後、血液検査にて以下の改善が見られた。

【3ヶ月後の血液データ】
BUN:38.8
UA:4.4
CRE:2.67
AST:16
ALT:11
eGFR:18

特に、上昇傾向にあったクレアチニンやBUNが安定し、eGFRも低下せず維持されている点に安心されたご様子。ご本人からも「飲み始めて体調が良い」との感想をいただいている。

漢方を始めて変化を感じられた期間

 

体調の安定感は服用開始から1〜2ヶ月の間に実感があり、3ヶ月目の検査で数値の変化が明確になった。

 

担当者の解説

 

この方は、膀胱・右腎・右尿管の摘出後、片腎での生活を余儀なくされており、高齢に加えて前立腺癌の既往もあるため、腎機能への負担が懸念される状況でした。定期検査ではクレアチニンの上昇とeGFRの低下が見られ、将来的な慢性腎不全への進行リスクに対する不安を抱えておられました。

そこで、漢方的には「腎虚」や「血瘀(けつお)」の概念に着目し、以下のような多角的なアプローチを実施しました。

  • 解毒代謝のサポート:残された腎機能を守るため、体内の老廃物排泄を助ける生薬を活用

  • 血流改善:腎臓は血流の豊富な臓器であるため、腎灌流の改善は機能維持に寄与すると考えられます

  • 炎症緩和:慢性的な炎症が腎障害を進行させる可能性があるため、抗炎症的な作用をもつ処方を選定

  • 酸化ストレス対策:老化や片腎により生じる酸化ダメージを軽減し、微小循環の改善を図る

結果として、3ヶ月の服用でクレアチニンやBUNの上昇は抑えられ、eGFRもわずかに改善。何より、患者様自身が「体が軽くなった」「体調が良い」と主観的にも変化を実感されており、生活の質の維持に繋がったことが大きな成果でした。今後も定期的なモニタリングを行いながら、漢方による支持療法を継続してまいります。

 

※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。

 

ご相談方法(電話・メール)/土曜・祝日も対応しています。

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