精神的ストレスによる腸の不調と向き合う/過敏性腸症候群に対する体質改善の一例(56歳女性)

 

ご相談の病名/症状

 

  • 過敏性腸症候群(IBS)/下痢・軟便・腹部膨満・ガス・ストレス時の便意

 

これまでの経緯・症状

 

56歳女性。数年前より、大切な予定や行事の前に限って下痢や軟便になることが続いていたとのこと。近頃は、「トイレに行けないかもしれない」という不安があるだけで、強い便意や腹部不快感が生じるようになり、日常生活にも影響が出てきたと感じておられました。
さらに、ガスが溜まりやすく、外出や人前に出ることが心理的負担となり、悪循環が続いている状態でした。病院にはまだ行っていないが、原因は精神的な緊張にあるのではとご自身でも感じておられ、「漢方でなんとか落ち着かせたい」との思いでご相談をいただきました。

 

【その他、患者様が感じている症状】

 

  • トイレが近いことへの不安

  • ストレス過敏

  • 腹部の張り

  • 下痢・軟便

  • お腹にガスがたまりやすい

  • 身体の冷え感(とくに下腹部)

 

患者様の症状に対する漢方のご提案内容

 

初回の問診にて、ストレスにより自律神経が乱れやすく、その影響が腸に出やすいタイプであると考えられました。加えて、お身体の冷えも見られたため、以下の目的で複数の漢方薬を組み合わせてご提案。

 

ご提案内容
  • 自律神経のバランスを整え、不安感を和らげる

  • 胃腸の血流を促進し、冷えによる機能低下を支える

  • 腸の蠕動(ぜんどう)運動を整え、ガスの滞留を防ぐ

  • 腸内環境を調えて、体調の土台を整える

 

ストレスや不安によって腸が過敏になっている状態を、「肝気犯脾(かんきはんぴ)」や「脾虚(ひきょ)」と捉え、気の巡りと消化機能の安定化を目指す方針としました。ストレスによる自律神経の乱れや血流の悪化が胃腸に影響を与えていると考え、以上のような方針で漢方を提案、漢方をご提案。

 

漢方の利用後の経過と数値の推移

 

漢方服用からおよそ1ヶ月で、「ちょっとしたことでトイレに行きたくなる」というお悩みが明らかに軽減。軟便・下痢の頻度も減り、落ち着いて外出できる場面が増えたとのこと。ご本人も改善を実感され、今後は「体質から変えていきたい」と前向きに継続をご希望されています。

※本症例では血液検査等の数値変化は確認しておらず、主観的症状と日常生活の変化を主な評価指標としています。

 

漢方を始めて変化を感じられた期間

 

服用開始から約1ヶ月で体調の変化を実感。特に便通の安定や不安感の軽減を感じられたとのこと。

 

担当者の解説

 

本症例のように、精神的ストレスが腸に影響を及ぼすタイプの過敏性腸症候群は非常に多く見られます。中医学的には、「肝(感情)と脾(消化機能)の不和」として捉えられ、緊張や不安が腸の動きを過剰にしてしまうことが一因とされています。加えて、冷えによる胃腸機能の低下も相まって、腹部の張りやガス、軟便といった症状が出やすくなります。


そのため今回は、自律神経のバランス調整・胃腸の温め・腸内環境の整備を並行して行うことを重視し、複数の漢方薬を段階的に組み合わせました。「緊張するとお腹が痛くなる」という方の多くは、体質の改善によって安心感を得ることができるようになり、結果的に症状の再発防止にもつながります。


継続して取り組んでいただくことで、さらに快適な日常を目指してまいります。

 

※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。

 

ご相談方法(電話・メール)/土曜・祝日も対応しています。

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