43歳男性、肝硬変に伴う腹水に対する漢方併用の症例

 

ご相談の病名/症状

 

  • 肝硬変からの腹水

  • 血便およびお腹の張り

 

これまでの経緯・症状

 

43歳の男性は、血便とお腹の張りを訴え病院受診。検査の結果、肝硬変と診断され、従来の病院治療を行っていましたが、腹水の減少が見られず、さらなる改善策を求めて漢方の相談に至りました。

病院の治療と併用して、何とか出来る方法はないかと当薬舗に漢方相談に至る。

 

【その他、患者様が感じている症状】

 

  • 腹部の張りによる不快感

  • 全身のだるさや体力低下(低栄養状態が背景にある可能性)

 

漢方相談前の血液所見

 

※表は左右にスクロールする事が出来ます。

ALB T-BIL γ-GTP WBC RBC CRP
2.3 2.0 570 11000 340 3.85

※表は左右にスクロールする事が出来ます。

 

 

患者様の症状に対する漢方のご提案内容

 

以下の点を重視した漢方の組み合わせを提案しました。

 

ご提案内容
  • 肝臓の炎症緩和:肝機能低下による慢性的な炎症を抑える。

  • 栄養状態の向上:低栄養状態の改善を図る。

  • 出血抑制:消化管からの出血を抑えるための効果を狙う。

  • 不要な水分の排出:尿として余分な水分を排出し、腹水を軽減する。

 

上記を目指す漢方をご提案する。

 

漢方の利用後の経過と数値の推移

 

※表は左右にスクロールする事が出来ます。

相談前

ALB T-BIL γ-GTP WBC RBC CRP
2.3 2.0 570 11000 340 3.85

漢方利用後

ALB T-BIL γ-GTP WBC RBC CRP
3.5 1.0 270 530 380 0.89

漢方治療開始後、服用2ヵ月で以下の改善が見られました。服用開始直後は体感上の改善はあまり認められなかったものの、2ヵ月経過後から腹の張りが軽減し、身体が楽になってきたと患者様から報告がありました。今後は、服用量の調整を行いながら継続して治療を実施予定です。

 

漢方を始めて変化を感じられた期間

 

約2ヵ月後に、腹の張りの軽減と身体の楽さを実感できるようになりました。

 

担当者の解説

 

肝硬変による低栄養や慢性的な炎症、そして消化管出血が背景にある本症例では、従来の治療だけでは腹水の改善が不十分でした。そこで、漢方を併用することで、肝臓の炎症を緩和し、栄養状態の向上および不要な水分の排出を促進できたのでないかと思います。漢方開始から2ヵ月後には、血液検査の数値が改善し、腹水に伴う不快な症状も軽減。今後は、服用量の調整を行いながら、長期的な安定維持を目指して継続していきます。

 

※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。

 

ご相談方法(電話・メール)/土曜・祝日も対応しています。

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