
ご相談の病名/症状
- アルコール性肝硬変
- 腹水(穿刺頻度が増加)
- 吐血による入院歴
- 皮膚のかゆみ
- 低栄養(アルブミン低値)
これまでの経緯・症状
50代男性。2年前に肝硬変と診断されていましたが、飲酒習慣がやめられず経過していました。最近になり吐血があり入院となり、その後、体のかゆみも出現。血液検査では肝機能関連の数値が高く、アルブミンも低値で栄養状態の低下が懸念される状況でした。
肝臓に影が見られるとのことでしたが、がんではないと説明を受けているとのことです。腹水については1年ほど前から微量にみられていたものの、ここ数か月で貯留ペースが早まり、1か月に1回の腹水穿刺を行うようになったため、体調管理の一助として漢方相談に至りました。
【その他、患者様が感じている症状】
- 腹部の張り(腹水による不快感)
- 下肢のむくみ
- 食欲低下
- 皮膚のかゆみ
- 体力低下・だるさ
患者様の症状に対する漢方のご提案内容
まず大前提として、禁酒の継続が最重要であることを丁寧にお伝えしました。その上で、体調の土台を支える目的で以下を重視してご提案しました。
- 肝機能を支えることを意識
- 栄養状態の維持・補助を優先した組み立て
- 肝の炎症状態に配慮した漢方の併用
- 皮膚のかゆみや水分バランスに配慮したサポート(体内の巡りを整える方向)
肝疾患の背景に「肝気鬱結」「湿熱内停」などの中医学的病理があると捉え、身体に無理のない範囲で調和を促す方針としました。
漢方の利用後の経過と数値の推移
漢方を服用して約2か月の時点で、腹水穿刺を行わずに経過しているとのことでした。ご本人の体感としても「腹水が溜まった感じが気になりにくい」「足のむくみが目立たなくなった」「体が軽い」といった変化があり、食事量も以前より確保できるようになったとのご報告を受けています。禁酒も継続できているご様子でした。
また、強く辛かった皮膚のかゆみについても、負担が軽くなったとのことです。
【漢方対策前 → 2か月後】
- ALB:2.2 → 3.0
- γ-GTP:136 → 105
漢方を始めて変化を感じられた期間
服用開始から約2か月で、腹水やむくみ、かゆみ、食事量などの体感面に変化がみられ、検査値の推移も確認されました。
担当者の解説
アルコール性肝硬変では、肝機能の低下に加え、低栄養(特にアルブミン低値)や水分バランスの乱れが重なり、腹水やむくみ、皮膚症状(かゆみ)などが出やすくなります。さらに、飲酒が続く場合は肝への負担が積み重なり、状態の変動が大きくなりやすい点が課題です。
本症例では、禁酒継続を最優先にしながら、肝の負担に配慮した体調サポートと栄養面の維持、加えて水分バランスや皮膚症状にも配慮した組み立てで継続していただきました。
2か月時点で腹水穿刺を行わずに経過しているとのこと、体感面の負担が軽くなっている点は、今後を見据える上で重要なポイントと考えています。引き続き、体調と検査値の推移を確認しながら、無理のない形でサポートを継続していく方針です。
※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。




