
ご相談の病名/症状
- 腎臓がん(腎摘出後)
- 肺転移/胸水
- 抗がん剤治療中
- 食欲不振、微熱、咳・痰、動作時の息切れ
- アルブミン低下(栄養状態の不安)
これまでの経緯・症状
H様(78歳・男性)は、2年前に腎臓がんが判明し、速やかに抗がん剤治療を開始されました。数か月の治療を経て腫瘍が小さくなったことから、手術で腎臓を摘出。その後も腎機能(クレアチニン)は基準値をやや上回る程度で推移し、現状は大きく崩れていないご様子でした。
一方で肺転移に伴う胸水がみられ、胸水穿刺が必要となる状況に。あわせて、食欲不振、アルブミン低下、微熱の持続、咳・痰、動くと息切れがするなどの症状が出てきたため、病院治療と並行して体調管理の一助として漢方の相談をいただきました。
【その他、患者様が感じている症状】
- 胸水による息苦しさ、動作時の息切れ
- 咳、痰
- 微熱が続く
- 食欲低下
- 体力低下への不安
患者様の症状に対する漢方のご提案内容
ご相談当初は食欲が落ちており、通常の服用方法では継続が難しい可能性がありました。そこで、一杯のお白湯に溶かして飲む方法をご提案し、無理なく続けられる形を整えました。
- 体内の水分バランスに配慮し、不要な水分の排泄をサポート
- 肺の炎症に配慮し、咳や痰などの呼吸器症状を支える
- 栄養補給(液体タイプ等)の工夫も含め、栄養状態を支えることを意識
※アルブミン値の推移も確認しながら、体調管理を行う方針
漢方の利用後の経過と数値の推移
漢方の服用を継続し、3か月後の時点で、患者様ご本人から「咳・痰・息苦しさが軽くなったように感じる」との声がありました。また、画像上も胸水が減っているように見える旨の共有があり、日常生活での負担感が以前より和らいだ印象があるとのことでした。
漢方服用前
- ALB:3.0
- 総蛋白:5.8
- CRP:1.5
漢方服用3か月後
- ALB:3.9
- 総蛋白:6.7
- CRP:0.4
※その後も多少の変動はあるが、大きな上昇はないとのこと。
漢方を始めて変化を感じられた期間
服用開始から約3か月の時点で、咳・痰・息苦しさなどの体感に変化がみられたとのことでした。
担当者の解説
肺転移に伴う胸水や呼吸器症状では、体内の水分バランスの乱れや炎症状態、栄養状態の低下が重なりやすく、生活の質に影響しやすい点が課題となります。本症例では、体内の水分循環に配慮した漢方を取り入れ、尿や便としての排泄を支える方向で体調管理を行いました。
また、食欲が落ちている時期に十分な食事量を確保することは難しいため、胃腸で受け入れやすい形の栄養補給を工夫し、栄養状態の維持を図りました。栄養状態が整うことは、全身状態の支えにつながる可能性があり、検査値の推移も含めて経過を確認しながら継続を検討しています。
今後も病院治療を基本に、体調の変化と検査値を丁寧に確認しつつ、無理のない形でサポートを続けていく方針です。
※上記は過程を記したもので効果を表すものではありません。




